専修大学北上福祉教育専門学校

開校60周年記念について

ごあいさつMessage

60周年に寄せて

専修大学法科大学院教授/弁護士
学校法人北上学園 理事長 宮岡 孝之

 

 正岡子規※1は、明治26年旧暦の7月6日から8日まで北上に滞在して、「灯のともる雨夜の桜しづか也」※2と一句詠みます。子規は明治28年に「故郷」と題して「世に故郷ほどこいしきはあらじ」と故郷への思いを綴ります。

 この北上を故郷として、昭和39年2月に文部大臣の指定する幼稚園教諭養成機関の認可を得て、4月に専修大学北上女子専門学院に保育科を開設し、開校式兼第1回入学式を行いました。その後、平成3年4月に専修大学北上福祉教育専門学校と校名を変更、福祉介護科を新設し、今年開校60周年を迎えました。

 保育科では、乳幼児の可能性を引き出す養護・教育・保育について理解すること、福祉介護科では、高齢者や障がいをもつ方の生活をサポートする技能等の習得を目的としています。少子高齢化社会である現在、正に求められている人材育成教育機関として必要性が高まっています。いずれの科も人と接することを仕事の内容としますから、人間性豊かな人材の養成を目指しています。ここを巣立つ人は「育み、育て、共に生きる」人材になっているものと確信しています。

 北上市においても、特に介護福祉士の必要性を十分に認識され、介護人材養成補助金を支給されるなどしています。しかし、福祉介護科にあっては定員充足に至っていません。保育士だけでなく、介護福祉士にあっても給与面での大きな改善があり、仕事のやり甲斐だけではなく、収入面でも魅力ある専門職であることが理解されるよう、学校法人北上学園としても、定員充足に最大の努力をする所存です。

 今後の専修大学北上教育福祉専門学校の存在意義は、「故郷北上の街中キャンパス」として人々の生活を豊かな実りあるものにすることであり、そのために次の時代に向けた改革を継続することを宣言して、挨拶とします。


※1 松尾芭蕉と並び称される俳人で、私の故郷松山の出身です。 ※2 この句が書かれた短冊は、日本現代詩歌文学館に所蔵されています。

創立60周年の感謝と新たな決意

専修大学北上福祉教育専門学校
校長 六本木 郁子

 

 専修大学北上福祉教育専門学校は、令和6年度、記念すべき創立60周年を迎えました。関係する皆様方のお支えがあったからこそと、心より感謝を申し上げます。

 本校の歴史は、昭和39年「専修大学北上女子専門学院」として開校し、保育科を設置したのが始まりです。昭和51年には専修学校制度の発足に伴い「専修大学北上保育専門学校」と改称、平成3年に福祉介護科を増設し、現在の「専修大学北上福祉教育専門学校」に至っています。

 開校当時は高等学校に間借りし、後に独立校舎に移転したものの職員の手が足りずに学生達が自発的に手伝いをしてくれたことから、教員と学生が家族同様に親しく、小規模校の望ましい関係が自然に培われていったと、北上学園史に記録されています。昭和55年には鬼柳町(卯の木)に、平成18年には現在の鍛冶町に移転しましたが、本校が持つ温かく家庭的な雰囲気は、校名校舎が変遷しても今もなお、大切に引き継がれています。

 卒業生は、保育科3,650名、福祉介護科1,287名となり、今年度を含めると5千人を超える見込みで、県内外で幼児教育や福祉の分野で活躍しています。実習先や就職先で後輩を導いてくれている姿からも、本校の歴史と伝統を感じることができます。

 DX化に伴い、情報伝達や教育の方法も変わってきている昨今ですが、教育目標「われらの理想・報恩奉仕、われらの誓い・努力と誠実、われらの心・愛と信」のもと、目の前の子どもたちや利用者様との日々を大切に、これからも社会から愛される保育者・介護福祉士の養成に取り組んで参ります。創立60周年を機に、更に気持ちを新たにし、教職員一同全力を尽くして本校の発展に努めていく所存です。

 今後とも、皆様方の温かいご厚情とより一層のご支援ご協力をお願い申し上げます。

60周年記念事業のご紹介Introduction of the 60th Anniversary

60周年記念
キャラクター制作
マスコットキャラクター
アイテム作成
60周年記念動画作成
記念誌の発行
Youtube広告動画作成
配信新聞広告
ジャージ新調

60周年記念動画作成

60周年記念キャラクターのご紹介Introduction of 60th Anniversary Characters

専修大学北上福祉教育専門学校のキャラクターが誕生しました!

創立60周年を記念して公式キャラクターを立ち上げることになり、わんこきょうだいの作者であるオガサワラユウダイさんに依頼しました。ご提案いただいた10種類のキャラクターの中から、全ての学生と先生方に一人一票を投票してもらい、厳正なる審査の結果「けいてぃ」に決定しました。

設定の経緯について

今回のキャラクターは、専門学生たちの象徴であり、サポートする方々へ寄り添う存在であって欲しいと考えまました。

保育科と福祉介護科のポリシー内容を考慮したモチーフを設定し、若い世代の学生から保育する子どもたち、介護する年配の方々など、幅広い世代に愛される「可愛らしさ」そして、流行に左右されず、誰が見ても分かりやすい「シンプルさ」を重要視しました。

モチーフの鬼は北上市の象徴とも言えます。鬼は怖いイメージがありますが、「心を鬼にする」「鬼の居ぬ間に洗濯」の慣用句もあるように鬼はある意味、私たちの生活に馴染み深い言葉でもあります。そして、鬼にはもう一つ「良い鬼」の意味もあります。物事に一生懸命がんばる人、人一倍努力をしている人なども「鬼」と言います。学生のみなさんにも保育や介護のために人一倍努力をする鬼のような存在になってほしいという思いが込められています。

作者について

イラストレーター

オガサワラ ユウダイさん

 

昭和44年4月4日生まれ。盛岡市在住のイラストレーター。岩手県イメージキャラクター「わんこきょうだい」作者。展示会やイベント、ボランティアなど、幅広く活動を展開。44歳の4月4日にOGA GRAPHICS設立。JAGDA(公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会)会員。デザインもイラストも人を笑顔にできるモノだと信じます。けして自己満足にならず、見る人、使う人に寄り添ったモノづくりを目指します。

60周年記念式典についてAbout the 60th Anniversary Celebration

令和6年9月27日(金)に北上市文化交流センターさくらホールfeat.ツガワ大ホールにて60周年の記念式典を行いました。

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